以前は親が経営している食品関係の会社で働いていましたが、他の会社に吸収合併されました。会社を継ぐ道が無くなり居心地も悪く、独立したいと考えるように。飲食業は薄利多売でクレームが多くて従業員の責任も負わなければいけないので、他の業種で何かやりたいと雑誌を見ていた時にトータルリペアを知りました。
いくつかのフランチャイズと比較してみて、自分だけの責任や技術で稼げるという点に惹かれ、金額的にも折り合いがついたので、トータルリペアで独立することにしました。当時は子供がまだ小さかったこともあり家族に猛反対されましたが、「絶対に何とかするからこのチャンスを掴ませてほしい！」と熱意を伝えて、なんとか了承を得て開業できることになりました。

インストラクターが施工しているのを見ると簡単そうに見えたのですが、実際に講習を受けてみるとなかなか上手くいきませんでした。自分で思うように仕上げられるまでには時間がかかったと思います。
開業してからも家で何度も練習していました。技術力に自信を持てるようになると、自信を持って営業に行けて、リピートもしてもらえる好循環が生まれます。リペアの仕事は技術の差がかなり出るので、技術でお金をもらっている限りは妥協せずに、これからもずっと勉強していくつもりです。

1日5件くらい、ハウスメーカーや不動産管理会社など住宅関連の会社であればどこでも営業に行きました。そのうち何棟かの不動産を管理しているオーナーさんから「補修以外の仕事でもよければ」と依頼をいただけて、その仕事を一生懸命やっている内に、現場で知り合った人達から仕事を紹介してもらえるように。
今でもリペア以外の仕事も受けていて、割合でいうとリペア7割それ以外3割くらいです。具体的には、竣工検査員やコーキング、シーリング、タイルの張り替え、建具の調整、色々なモノの交換などをやっています。
また、他の補修屋さんが入っていた大手ハウスメーカーから依頼をいただき、次第に案件が増えて今では私だけに依頼していただけるようになりました。これほど重宝されているのは、リペアとそれ以外の仕事をまとめて発注できて楽だからだと思います。
お陰様で3年目から予定が埋まるようになって、今は全く営業をしていません。

売上は毎年少しずつ上がっていて、去年は960万円くらいです。順調に売上が伸びてきた理由は、1～3年目は紹介で取引先が増え、それ以降はスケジュールを上手く組めるようになって無駄がなくなってきたからです。
現在お得意様の数は10社くらい、案件の件数としては月80件くらいいただいています。
リペアの単価は他の仕事の2倍くらいなので、今後はリペアの割合を増やせたらもっと売上を伸ばせると思います。

独立をしてから色々な不満が解消されて、前職のことを思い出すこともないくらい生活が大きく変わりました。
全て1人でやっているので大変なこともありますが、働き方や時間を自由に決められますし、やりがいもあります。お客様の在宅中に作業をして仕上がりを確認してもらったときに、「どこに傷があったか分からない！」と言ってもらえるのが一番嬉しいですね。
未経験から短期間で技術を身に付けて開業するというのはトータルリペアだからできたことなので、この仕事と出会っていなければ今の自分はいません。独立をして収益を得るための近道を来ることができたと思っています。